ジュニアフェローシンポジウム2008

人間能力の育成 -アジアの平和と発展のために-

      

9月18・19日、国連大学協力会(jfUNU)と国連大学(UNU)の共催で、ジュニアフェローシンポジウム2008が開催されました。これは、一昨年度に引き続き、UNU東京本部が実施する国際講座、グローバルセミナーシリーズや大学院共同講座など各種の人材育成コースを修了したUNU 同窓会のメンバーを対象に、ブラッシュアップ研修として行ったものです。

今年のテーマは、"Agenda for Peace and Development: Our Initiatives for a Better World"。

従来、異なった分野として理解されてきた平和と開発の問題が、今日では密接に関連し合い、問題解決のためには 統合的な取り組みが必要とされています。今回のシンポジウムは、「平和」と「開発」の問題を包括的に捉え、一人一人がより良い世界の構築に貢献できる方法を主体的に考えてみようというものです。

エッセイ課題を提出し、受講を認められた参加者は40名。そのうち30名が、外国からの参加者と日本で学ぶ外国人留学生でした。さらに14名の学生がオブザーバーとして加わりました。

2日間にわたるシンポジウムは、基調講演、パネルディスカッションならびにワークショップで構成されたプログラム。初日の基調講演とパネルディスカッションは一般公開され、学生、社会人など約80名が聴講しました。

コー・チー・トン博士が開発途上国の教育問題にアプローチ ― 基調講演

最初に、ユネスコ統計研究所 アジア太平洋地域アドバイザーのコー・チー・トン博士が、「人間能力の育成:アジアの平和と発展のために」と題する基調講演を行い、「人類が揺るぎない平和を構築するためには、『教育』の力が欠かせないこと」を強調。氏が中心となって推進してきたアジア太平洋地域における「万人のための教育(EFA:Education for All)」や「持続する開発のための教育(Education for Sustainable Development)」の取り組みについて具体的に紹介しました。そしてその成果と今後の課題について語りながら、特にアジアと太平洋地域のEFAについて、政策的な評価を試みました。

引き続き、" Issues of Peace and Development in Asia" をテーマにパネルディスカッションが行われ、トン氏をはじめ、UNU学術研究官、大学教員らが、それぞれの研究分野からアジアにおける教育、平和構築、開発などの問題における現状や課題について見解を述べ、参加者からも積極的な意見と質問が寄せられました。  ワークショップでは、参加者(含むオブザーバー)が3グループに分かれ、それぞれUNU研究官らがリーダーとなって、平和、開発、教育をテーマにディスカッションを実施。2日目のワークショッププレゼンテーションにおいて、各グループ毎に議論の成果を発表しました。

 

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当日のプログラム

1日目 - 9/18 (木)

13:00-13:30開会挨拶
 
13:30-14:30基調講演「人間能力の育成-アジアの平和と発展のために」
講演者:コーチー・トン
14:45-16:15パネルディスカッション「アジアにおける平和と開発の諸問題」
司会:内田孟男
パネリスト:コー・チー・トン、秋月弘子、黒田一雄、二村まどか、リャン・ロウフェイ
16:30-18:00ワークショップ
グループリーダー:勝間 靖、二村 まどか、リャン ロウフェイ
18:00-18:30UNU人材育成コース同窓会 第2回総会
 
18:30-20:00レセプション
 

2日目 - 9/1 (金)

10:00-13:00ワークショップ
 
14:15-16:15ワークショップ発表
司会:勝間 靖
コメンテーター:秋月 弘子、内田 孟男
16:30-17:00閉会式
 

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